2016年5月22日日曜日

炎の大熊清語録

東京を2度のJ1昇格に導き、J2時代に天皇杯も制したレジェンド
のはずが、大宮の不落神話を見事に崩壊させてしまった迷将
そして今、セレッソ大阪で再び伝説を生み出そうとしているのかもしれない、皆に愛される男・大熊清。

監督・大熊清の残してきた言葉を振り返り、その人物像を浅くでもいいので掘り下げたい。


というわけで、調べられる限りでの現存する試合後の監督会見から、彼がどんな言葉を多く用いているのかをカウントしてみました。
 東京・大宮・C大阪でのリーグ、ナビスコ、天皇杯などを合わせて170試合(1999東京は見つからず)
どんな事をこれまでに伝えてきたのか、ドキドキしますね。
珠玉の名言集、スタートです。


10位 <アイデア>...20回
大熊戦術の核とも言える言葉がランクイン。
どんなに膠着した展開でも、アイデアさえあれば打開できる。
みんなでアイデアを出し合って、いいサッカーを作っていこう!!

10位 <運動量>...20回
横浜FC戦のコメントでも登場し、ギリギリ同数で飛び込んだ。
やはり現代サッカーと言えば運動量!!!
走らないヤツは男じゃない、とにかく走ろう!!!







9位 <自信>...21回
自信があるかどうかは凄く重要です。
結果が出ないからといって卑屈になる必要はない。
過信ではなく、自信にしていこう。








8位 <反省>...24回
人生もサッカーも日々反省を怠らない。
自信を持つのも良いけど、過信にはならないように。
反省することはして、同じ過ちは繰り返さない!!!








7位 <修正>...28回
反省をしたら修正。その繰り返し。
勝った試合でも、必ず修正点はある。
真に強いチームを作り上げる道に、終わりはないのだ。








6位 <切り替える>...29回
悪い試合をしてしまっても、切り替えが大事。
ちゃんと切り替えて次頑張ろう。
攻守の切り替えより、気持ちの切り替えだよ!!!







5位 <勇気>...33回
横浜FC戦で4回をカウント、当初よりランクアップ。
やっぱり勇気だよね。
何かを掴み取りたいなら、勇気をもってリスク冒す事も大事。
しかし、そのリスクを理解してないと、勇気ある挑戦は無謀な賭けにしかならないよ!!!







4位 <耐える・我慢>...45回
サッカーでも人生でも、時には我慢が必要。
どんなに良い準備をしても、うまくいかない事はある。
そんな時はじっと耐えて、流れの変化を引き寄せるんだ。
耐えた先に喜びが見える...事もある。







3位 <頑張る>...54回
毎日の頑張りが、局面での頑張りが、拮抗した局面での優劣を決める!!!
苦しいのはみんな同じ、今こそ頑張り時だ。
今日の喜びも悔しさもここに置いていって、また明日から頑張りましょう。
一番頑張ったヤツが勝利を掴む。







2位 <集中>...63回
一瞬でも集中が途切れたらやられるのが勝負の世界。
常に集中して、相手のミスを見逃すな!!!
相手の集中が切れた瞬間を逃さず襲い掛かれ!!!
無の境地に入り込むくらい集中できれば、勝利は目の前だ。






1位 <気持ち・メンタル>...108回
やっぱり最後はメンタル。
勝ちたい気持ちが上回った方が最後に勝つ。
どんな場面でも、気持ちを出してぶつかっていこう。
目の前の相手に負けないというメンタリティがあれば大丈夫だ。
とにかく、何よりも気持ち出していこう!!!





と言うわけで、170回の記者会見において108回と言う、煩悩の数ほども繰り返してきた「気持ち」がNo.1の座に輝きました。

と言うより、分かってはいましたが基本精神論です。
ランクインしなかったものでも、「ひたむき」「気の緩み」「意気込み」など、心の部分に敏感なところは、期待を裏切りませんでした。
日本屈指のモチベーターたる所以ですが、戦術がないと今の時代モチベーションも上がっていかないと思うんですよね...、本来は戦術あっての精神論というか。
おそらく大熊監督は、サッカーを通じて選手たちに悟りを開いて欲しいのかもしれません。
悟りを開けば戦術は必要ない。その先には各々が目指したい究極のサッカーがあるのだと。

そしてもう一つ特徴的なのが、
「検証」「精査」「徹底」
といった、サラリーマンの報告書のような単語がしばしば出てくること。
知ってはいますが、めちゃくちゃ真面目なんですね。
凄く、もの凄くいい人なんです。けど戦術はない(笑)

東京時代の2010年11月27日の山形戦、こんなことを仰っています。
「コンディションにバラつきがあったように思う。それは予想外だが...

このコメントが予想外です、普通恥ずかしくて言えません

そして2001年の3月10日東京V戦では、
一喜一憂しながらも一試合一試合を戦っていきたい。」

みんな「一喜一憂せずに」ていうんですよ、カッコよく。
でもそんなところがない(笑)

とにかく、知ってはいますが非常に正直ですね。

でも、真面目で正直って、なかなか監督向きとは思えないんですね。
裏をかくのも大事だし、そのために相手にこちらの思惑がバレないようにしなければいけません。
だからこそ、選手の自主性に依存することになるし、だからこその「アイデア」という抽象的な表現も出てきてしまったり。

最後に、大宮時代の2014年3月15日川崎戦後の一節。
これは有名かもしれませんが、らしい言葉でしたね。
「ゾーンがどうとかマークの受け渡しがどうとか、そういうロジックに走るのは良くないと思います。要するに選手にボールを奪う力がないと、ゾーンであろうがマンマークだろうが、そういう事は関係ありません。
フォーメーションとかロジックに逃げないように、これからも選手たちをしっかり鍛えていく事が必要でしょう。ややもすると、戦術論や他人のせいにする者が出てくるので、そこは伝えていきます。」

まあ、言ってる事は分かります。
が、組織を活かすのも個の力なら、個の力を活かすのも組織なわけで。
そこを束ねて一つにするのが戦術だとすれば、そこは軽視しちゃいけない事なんですよね。

改めて色々と見てくると、やはり現代の監督としては限界かなと。
つまらない姿はこれ以上見たくないので(笑)、適所に移ってくれないかと思っています。。
やっぱり何よりも東京のレジェンドなので、良い仕事してるとこを見たいです。

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